わざわざ説明する必要がないぐらいに有名なゲームですが、「あつまれ どうぶつの森(あつ森)」は、2020年3月20日に任天堂から発売されたNintendo Switch用のゲームです。

「あつ森」が発売された時期は、新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより、緊急事態宣言が発出され、休校やテレワークの推奨が矢継ぎ早に押し寄せるなかで、仕事や未来への不安を、家族での島開発に没頭することで紛らわして過ごしていました。

外出ができないコロナ禍に遊び始めた「あつ森」をきっかけに、これまで以上に家族でキャンプに行くようになり、そして、妻と僕は「どうぶつの森 ポケットキャンプ」でも遊ぶようになりました。

コロナ禍から数年後には、我が家には家族用のNintendo Switchが1台、長男と僕用にNintendo Switch Liteが2台になっており、家族分の「あつ森」を買い足し、毎日のように、それぞれの島に遊びに行っていました。

コロナ禍の直後は、「数年後には弱毒化する」「ワクチンができれば以前の生活に戻る」と言われ、それらを信じて「2年ぐらいなら我慢しよう」と頑張ってきましたが、「コロナ禍が日常になる」が現実になる中で、徐々に島から遠ざかる生活になっていました。

そんな僕がついに「あつ森」を再開しました。

雑草が生える以外は何も変わっていなかった

コロナ禍で外出自粛が推奨される日々のなかで、「あつ森」の世界で8月の毎週日曜日に開催される花火大会を家族で見るのを楽しみに過ごしていました。

あの頃、擬似的であっても、それまで当たり前だった外出が体験できた「あつ森」がなければ、コロナ禍を耐えることは難しかったかもしれません。

「あつ森」が発売されてから5年以上が経過し、さすがにもうアップデートはないだろうと思っていましたが、2026年1月15日に無料アップデート(ver3.0)が配信されたのをきっかけに、僕は2026年3月、3年5ヶ月ぶりに再び島を訪れることにしました。

島から遠ざかった理由

僕は決して「あつ森」に飽きて島を離れたのではありません。僕はどれを捨てて、どれを捨てないかの順位付けが全くできません。毎日、必要もないのに様々な家具をDIYすることでギリギリの収納数を保っていた倉庫の維持に疲れてしまい、仕方なく島を離れることにしました。

収納数を2023年当時に最大だった「5000」に拡張した際に、たぬきちは「次の拡張が最後になると思うんだも」と言っていたはずですが、2026年1月のアップデートで「5000」から「9000」に拡張されたことが、僕が島に再訪するきっかけになりました。

島を離れていた3年5ヶ月の間は「ADHDとゲーム」でも触れましたが、「マインクラフト」では、僕なりの写経とばかりに石のシャベルと石のツルハシだけで山を整地していました。

「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド(ブレワイ)」では、ガノンの討伐や神獣の解放に向かうわけでもなく、ただひたすら武器や盾、弓矢、リンゴなどの素材を集めていました。特に火打ち石、薪の束は積極的に集めていました。

とにかく、消費アイテムは持てる限界ギリギリまで集めておかないと不安になる性分のようです。そして、アイテムを集める以外に、可能な限り戦闘を避けるプレイスタイルです。

とにかく戦いたくない

「マインクラフト」では、夜になるとゾンビやスケルトンなどの敵モブが出現するため、ベッドで寝て、夜をスキップする必要があります。そのため、夕方になった時点からベッドを連打し続けています。

安全に遊びたいなら、敵モブが出現しない「ピースフル」や、自由に建築が楽しめるクリエイティブモードで遊べばよいのですが、「簡単すぎるのも面白くないはずだ!」という思いから、敵モブの出現に怯えながらサバイバルモードで遊んでいます。

また、戦闘を避ける以外に、僕にはゲーム内で入手したアイテムを極力使わないという癖があります。

アイテムを使わない理由は「ついアイテムを溜め込んでしまう」でも触れていますが、ゲームの進行上、どうしてもアイテムを使わなきゃいけない際に「あと3個あれば足りたのに…」という思いをしなくて済むようにひたすら集め続けています。

ただ、それ以上に戦闘は避けたいので、「ブレワイ」では夜になると火打ち石と薪の束を使って焚き火を作り、大急ぎで夜をスキップしています。

マインクラフトと同じように「ブレワイ」でも、夜になると魔物が登場するためですが、魔物と戦うと集めている武器が壊れます。壊れるとせっかく集めた武器が減るため、とにかく使わないように夜をスキップします。

なお、「ブレワイ」では、amiiboを使うと武器やアイテムが入手でき、また比較的高確率で「王家の剣」や「王家の両手剣」が手に入ります。これにより、武器や矢が減ってしまう恐怖が少し緩和されたことで、神獣の解放やヒノックスと積極的に戦うようになりました。

モンスターの出現の仕方が怖い

子供の頃から「ドラゴンクエスト」や「桃太郎伝説」などのロールプレイングゲーム(RPG)ではよく遊んでいました。これらのゲームは、移動から戦闘に切り替わる際に明確に画面上に変化が生じます。

しかし、「マインクラフト」や「ブレワイ」では、移動から戦闘がシームレスに行われ、場合によっては、いきなり後ろから殴られることもあります。

そういう、予期しない場面展開が苦手な僕にとって、それでも「マインクラフト」や「ブレワイ」でなんとか遊ぼうとした結果が、夜はすぐに寝るか、拠点や村から出ないプレイスタイルにつながっているのだと感じています。

そんなプレイスタイルの僕にとって、3年5ヶ月ぶりに訪れた島は実に平和でした。「あつ森」には、夜になっても襲ってくる敵がおらず、ひたすら作業に没頭できる平和さがあります。

そして、島の至る所に「ATM」と「ものおき」を設置して、夜になってもベッドで寝る必要もなく、たき火をする必要もない平和な島を走り回っています。

しかし、そんな平和な島での生活も終わりが近づきつつあります。

とにかく整理ができない

在宅の個人事業主がする毎朝の出社ルーティン」でも触れましたが、僕は整理が苦手です。ポケモンgoでも持てるポケモンの数を「7750」まで拡張していますが、延々と拡張し続ける状況に疲れて、遊ぶことをやめてしまいました。

特に、ポケモンgoでは、「このポケモンは可愛いから」「このポケモンはこの辺ではあまり出現しないから」「このポケモンは最初の頃からボックスにいるから」という理由で博士に送るのを躊躇います。特にピカチュウやマイナンは残しがちです。

それと同じようなことが「あつ森」でも起こります。本来、島のレイアウトを変更する際は、プロジェクト管理的に中長期的な計画を立てられれば良いのですが、ADHDを持つ僕は島の中を走り回っている際に突然、島のレイアウトを変更したくなります。

そして、「今すぐに!ティラノサウルスの化石を使いたいのにティラノサウルスの化石が揃っていない!レイアウトの変更ができない!」と絶望して、「レイアウトを変更したい!」という衝動だけが残り、そのことがいつまでも頭から消えなくなります。

ティラノサウルスの化石1セットがあれば問題ないかもしれませんが、レイアウトを変更したいと思った時の僕が「ティラノサウルスの化石を左右に配置したかったのに!」となる可能性を想定して、最低3セットずつ保管してあります。

必要なアイテムの順位付けが苦手なことが影響して整理ができないことに加えて、「今、使いたい!」と突然やってくる衝動性に備えてアイテムを溜め込むことで、ますます収納は圧迫され続けます。

そして、一定期間しか入手できないアイテムの存在がさらに状況を悪化させています。

ひたすら集め続ける

普段からアイテムを溜め込みがちなのに、一定期間しか集められず、しかもDIYレシピに使用する素材などはさらに溜め込みがちになります。

とはいえ、「さくらのはなびら」「もみじのはっぱ」「ゆきのけっしょう」などは10個で1スタックとして収納されるため、300個集めてもなんとかなりますが、生き物はまとめて収納できないため大変です。

特に複数の料理で使用するサケはひたすら釣りました。サケを使った料理を頻繁に作るわけでもないのに、「いざ料理を作ろうと思ったときにないと嫌だから」という思いだけで釣り続け、100匹以上が収納に放り込まれています。

季節限定レシピに関わらず、「高額買取の商品にアジのフライやスズキのパイがあったら困るから」という理由で、アジやスズキも80匹以上、確保しています。

そういう思いが積もり積もって、2000個以上の「やわらかいもくざい」、1800個以上の「てっこうせき」など、1ヶ月で1000ずつ収納の空きペースが減っていきます。

まだ見ぬ料理のレシピが存在するかもしれないジレンマ

「あつ森」は、2021年11月に大型アップデート(Ver.2.0)が行われましたが、その際に様々なDIYレシピが追加され、料理が作れるようになりました。

それまではイシダイやタイは、ジャスティンに高値で売りつける金策素材の1つでしたが、このアップデートで料理の素材になりました。これにより僕は、「いつか料理の素材として使うかもしれない」と考え、魚を売れなくなってしまったのです。

そして、イシダイやタイだけでなく、料理の素材になるスズキやサケ、アジ、カレイ、ヒラメなどもそれぞれ50匹以上収納しています。

また、このアップデートでは海に入れるようになり、海の幸が採れるようになりました。ムール貝を採った際に「う〜ん、パエリア」というセリフが表示されます。

実際に「パエリア」のDIYレシピはないかもしれませんが、「まだ入手していない料理のレシピで使うかもしれない…」という不安から、念のためイセエビやアワビ、ムール貝、オイスターも30匹以上収納しています。

1日に集められる素材に制約がある

「あつ森」には、いくつかのデイリータスクのようなものがあり、ざっと挙げるとこんな感じです。

  • メッセージボトルを拾う
  • 果物を採取する
  • 花や野菜に水をあげる
  • 木や岩を叩く
  • ハチ(5匹)を捕まえる

3種類の木材、石、鉄鉱石、ねんど、貝殻など、DIYで頻繁に使用しますが、1日に木材は1本の木から3個、石、鉄鉱石、ねんどは1つの岩から最大で9個しか入手できないため、ひたすら木や岩を叩く日々です。

離島ツアーに行けば、もう少し素材が集められますが、1日に行ける離島ツアーの回数に制約があったり、大量のマイルが必要になったりするため、マイルを減らしたくない僕は毎日せっせと集めるしかありません。

「あつ森」の代表的な金策の1つにジャスティンに魚を、レックスに虫を売るというものがあります。彼らは、たぬき商店の1.5倍の売値で買い取ってくれます。

1日に5匹しか捕まえられないハチは、たぬき商店なら2,500ベル、レックスなら1.5倍の3,750ベルで買い取ってくれます。毎日捕まえた虫を、島の一部に近づくと処理落ちしそうになるぐらい溜め込み、レックスの訪問を今か今かと待ち構えています。

ちなみに、10,000ベルの実をつけた金のなる木が島の1区画にまとめて植えてあります。これは、たぬき商店で高額商品が売られている際の貯金箱として機能しています。ただ、周囲に12本の木があると成長が止まるという仕様があるようで、一部の木は成長が止まったままです。

僕のプレイスタイル

僕のプレイスタイルは、ゲームの起動時に表示された「たぬきマイレージ+」の内容を軸にして遊ぶというものです。

目的があっちこっちに飛ぶADHDにとって、何をしても自由なゲームでは、タスクなど何かを軸にして遊ぶほうが安心できる、というのがあるのかもしれません。

「たぬきマイレージ+」とは、魚や昆虫、木材を採集したり、花や野菜に水をあげる、DIYやリメイクをするなど、指定されたタスクをこなすことでマイルが貯まる仕組みになっています。

マイルは、ベル引換券やマイル旅行券、家具などと交換でき、快適な島での生活のために必要になるため、なるべく使わずに貯め込み続け、現在、「30万マイル」以上を保有しています。

以下は「たぬきマイレージ+」の一例です。

  • お花にうるおいを
  • DIYでものづくり
  • 石の上にも3年
  • 海の幸捕獲
  • つり強化
  • バッサバッサ伐採
  • フルーツ植えよう
  • ムシとり強化
  • モクモク木材ゲット
  • リメイク

「ムシとり強化」が出ればハチを捕まえに行き、「つり強化」が出れば魚を釣りに行き、「DIYでものづくり」が出ればDIYをしています。

しかし、「たぬきマイレージ+」はタスクを完了すると次々と新しいタスクが表示され続けます。ADHDの僕は無意識のうちに「たぬきマイレージ+を処理する」という固執と過集中に陥りやすく、気がつくと2時間以上、島を走り回っていることがあります。

こうやって、日々、膨大な素材や家具が自宅の収納に放り込まれていきます。

そして、収納数が「5000」から「9000」に拡張されたことで、島に戻ってきたのに、島での生活を始めて1ヶ月足らずで収納数が「7400」を超え、4月末時点で「8200」を超えました。

僕が島を去る日は一刻一刻と近づいています。

島の生活はスローライフではない

「あつ森」はスローライフ系ゲームのように見せかけて、大量のタスクを追いかけられ、クラフト系ゲームのように見せかけて、大半の家具はDIYで作ることができません。

とにかく、毎日、島を訪れ、たぬき商店を覗き、未入手の家具を購入して、オンラインショップで購入できるようにします。入手した家具をカイゾーさんにリメイクを依頼します。

そして、浜辺を歩き回り貝殻やメッセージボトルを拾い、ハチを捕まえ、木や岩を叩き、素材を集めます。花の配合状況を確認して、青いバラが咲く日を今か今かと待ち続けます。

住民の写真を手に入れようと売値が750ベル以上のものをプレゼントし続けます。灯りがついてる住民の家を見つけては訪問して、トントンとしている様子を見て「まさか!ついに!持っていないDIYレシピが!」と期待して裏切られます。

スズキを減らすために「スズキのパイ」しかもらえないアップル

あの島にスローライフなんてものはありません。自宅や島の機能を拡張しては借金を返し、返済が終わるとまた借金をして、全ての借金が払い終わった今でも、デイリータスクに追われ続ける日々です。

あの島は、島から離れる以外に休むことが許されない、たぬきちに支配された恐ろしい島だったのです。

本当は分かってます。たぬきちは借金を促すけど、利息は取らず、返済期限も決めません。僕が収納を拡張したいと考えて、どんどん借金を返済していただけなのです。

「何もしない」ができないADHDは、ゲーム側から「やってもいいけど、やらなくてもいいよ」と与えられたタスクをついつい夢中で処理してしまうのです。やっぱり、「あつ森」は恐ろしいゲームです。

最後に

実は5月の連休明けに僕は島を離れました。収納が満杯になり離れたわけではありません。

日中は仕事のため、ゲームは夜しかできないため、僕の島はいつも夜でした。アレックス・プロヤス監督の「ダークシティ」に登場する住人のような気持ちも影響したかもしれません。

代わり映えしない真っ暗な島に急に飽きがやって来て、購入後、1度も遊んでいない積みゲーのなかから1つ選び、僕は世界を救うためにアリアハンを出発しました。

2026年5月現在、ネクロゴンド火山の火口に「ガイアのつるぎ」を投げ込む直前まで進んでいます。「レヴナント」の強さに予想以上に苦戦をしたため、幽霊船でレベルアップと金策を兼ねて、絶滅危惧に追い込むぐらいの勢いでテンタクルス狩りをしています。

そしてなにより、3月に「あつ森」を再開して以降、「リングフィットアドベンチャー」をサボり続けています。

スローライフを感じながら、筋トレをしつつ、世界を救えるゲームがあれば良いのですが…

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2004年よりWebサイト制作に携わり、2010年から山口県山口市で、Webサイトの制作や更新を専門とする個人事業主として制作業務を行なっております。

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