今回のブログの内容は、自由のために給料を捨てた在宅の個人事業主だからなせる業です。会社員の方は決して真似をしないようにお願いします。
週末や祝日での制作作業に限ってですが、ここ最近、仕事の合間に映画やドラマを観ることに挑戦しています。
子供たちの成長とともに週末に「家族でお出かけ」というのが徐々に減ってきました。週末に家でダラダラと過ごす子供たちを見ていて、毎日、朝早くから夜遅くまで学校や習い事を頑張っている様子を感じています。
それにより、妻との外出や映画鑑賞は、打ち合わせと称して平日に行くことが増え、週末は自宅で過ごすことが多くなりました。
自宅が仕事場の個人事業主にとって自宅にいると仕事をしたくなる性分ですが、週末の仕事ではクライアントさんからの連絡はほぼありません。このタイミングを利用して、スマートフォン(スマホ)で映画やドラマを観ながら制作作業をしています。
可処分時間が奪われすぎている
用事もないのについ見たくなるように設計されたアプリによって、可処分時間の多くをスマホに奪われるようになりました。
以前は週末に映画を見ることがありました。
自宅で映画を見るときでも、なるべく目の前の画面に集中したいのですが、鑑賞中に家族から話しかけられたり、周囲の動きに気が散ったり、少し怖いシーンになると子供たちが慌て始めたりと、何かと気が散ることが起きがちです。
特にADHDと共に生きる僕の集中力はちょっとしたことで途切れがちになります。そのため、なかなか目の前の作品に没入することができず、次第に自宅で映画を観なくなりました。
改めて、映画館で映画鑑賞という真っ暗な環境で何もせず、ただひたすら目の前のスクリーンに集中するのは、なんて贅沢な時間の使い方なんだろうと感じます。
ただ、過去には「子供たちの就寝後に映画を観ればいいのでは?」と考えることがありましたが、これはこれでなかなか難しいものでした。
映画のために何もしない時間が作れない
映画を観るには最低でも2時間程度必要になります。
子供たちが22時前に就寝する場合、22時までに食器洗い(日々の僕の担当)、リングフィットアドベンチャーで遊ぶ、風呂、歯磨きを済ませておく必要があります。
しかし、そこまで身体は疲れていないものの、仕事で脳を疲弊している僕にとって夕食後すぐに「よし!食器洗いだ!よし!筋トレ(リングフィットアドベンチャー)だ!」とはならず、ついついスマホを観ながらダラダラと過ごしてしまい、気がつくと21時45分だったりします。
もし僕が、そこから本気を出して全ての予定を終わらせ、22時30分から上映時間125分の「ターミネーター:新起動/ジェニシス」を観始めたとします。映画を観終わった頃には、翌日の0時35分頃を過ぎています。
そこで、すぐに寝室に向かえばいいのですが…
アクション映画を観て脳がかっかしている僕は、ADHDの過集中が発動してしまい、つい考察サイトを眺め始めてしまうはずです。そして、毎回三部作の一作目と謳われてその後、続編の製作が中止になった「ターミネーター4」「ターミネーター:新起動/ジェニシス」「ターミネーター:ニュー・フェイト」に静かに思いを馳せるのです。
突然始まる「ターミネーター考察」によって、気がつくと深夜2時を過ぎているはずで、アラフィフに向かう僕にとって、寝る前の映画鑑賞はそんな危険が伴います。
その結果、「週末に観よう」「仕事が落ち着いたら観よう」「子育てが落ち着いたら観よう」とウォッチリストに保存したまま、5年、10年が過ぎ去っていきます。
仕事中はラジオを聴いている
ちなみに、僕は仕事中はずっとラジオを聴いています。ラジオは「ながら聴き」には最高のメディアだと思っています。
ただ、在宅の個人事業主になって17年目に向かうなかで、毎日8時間以上ラジオを聴き続けていると、どうしても飽きてしまう瞬間があります。
数年前にそんな飽きがやってきたタイミングで「仕事中に映画をながら観すれば、いつか観ようと思ったまま一生観ない状態から抜け出せるのでは!」と思い立ち、実際にやってみたことがあります。
コロナ禍のタイミングでゆるいキャンプを始めた我が家では、キャンプの夜はテントのなかで「孤独のグルメ」や「居酒屋新幹線」を観るのが毎回のルーティンになっていました。
自宅では実写ドラマの「ゆるキャン△」や「おやじキャンプ飯」を観るのを楽しんでいました。そこで観よう観ようと思っているものの、なかなか観始められていなかった「ゆるキャン△(アニメ)」で挑戦することにしました。
この話の流れから言うまでもないと思いますが、結果から言うと、僕の目はスマホの画面に釘付けになり、作業の手が止まるという散々なものでした。その時点では、仕事中の映画やドラマの鑑賞は無理と判断していました。
その一方で、ADHDではなさそうな妻には簡単なのかもしれませんが、妻はいつもスマホで映画やドラマを観ながら「あみぐるみ」を編んでいます。
諦めているはずだったのに先日、突然「仕事中に映画をながら観すれば、いつか観ようと思ったまま一生観ない状態から抜け出せるのでは!」という衝動がやってきました。
妻の行動を観察してみる
そこで、編み物をしている時の妻の様子を観察してみたところ、なんとなくですが、妻の行動には次のような傾向が感じ取れました。
- 同じドラマを何回も観ている
- 物語の展開がパターン化している作品を観ている(ような気がする)
- キリのよいタイミングでスマホをチラ見する
どんなことでも「まずはできる人の行動を真似てみる」が大切だと信じて、今回は妻の行動を真似してみることにしました。
ただ、今回は作品選びが重要になると考え、次の条件に合う作品探しから始めました。
- 過去に観たことがある
- 凝視しなくても物語の展開が読める
- 特定のシーンを見落としても影響が少ない
これらの条件の多くに該当する作品として「孤独のグルメ」で再挑戦することにしました。
念のためお伝えしておくと、これは決して「孤独のグルメ」の悪口ではなく「孤独のグルメ」に「水戸黄門」のような安定感を感じていることが選定の最大の理由です。
結果からお伝えすると、シーズン1の12話を観終わり、次はシーズン2の第6話「江戸川区京成小岩の激辛四川料理」が待っています。
ただ、映画やドラマを観ながら制作作業をするにはいくつかの注意点があることにも気がつきました。
映像作品を観ながら作業をする際の注意点
「デザイン」という仕事は良くも悪くもおしゃれに見られがちです。いつも、素敵なデザインを作っていると思われるかもしれません。
しかし、僕個人としては「デザイン制作」とは、用意した素材を皿に並べる作業と捉えている節があります。
どういうことかというと、一般的にデザイン業は、1日中、クリエイティブな作業をしていると思われているのではないかと思います。
ただ、僕の1日の作業の大半は、
- メールやチャットでのやり取り
- 写真素材や事例などの資料探し
- 写真素材の加工
と、ちまちまとした作業の連続です。
特に「どんなデザインにしようか」「どんな写真素材が必要か」を考えているときやメールを書いているときは、思考があっちこっちに飛び、集中力や注意力が散漫になります。
そんなときに、スマホから「腹が減った」と流れてきても僕の耳には届いてないか、「知らんがな」という状態になりがちです。
妻が言うには「編み物は単純作業の繰り返し」らしいので、僕もそれを真似て写真素材の加工作業中に映画やドラマを観るようにしています。
とはいえ、どこからともなく「写真素材の背景を消すのはAIにさせろ」と聞こえてきそうですが…
「AIと心のウェルビーイング」や「AIに作業を頼めない心理」でも触れましたが、脳に負荷が多い作業が続くと、パス抜きと呼ばれる背景を消す単純作業は、心のバランスを取る意味で僕には重要な作業と感じています。
そういう意味で、AIに頼めばすぐに終わりそうな作業も今しばらくは僕の作業として残しておきたいと考えています。あくまでも「今しばらくは」です。
僕も今後、加齢により作業効率や処理速度が低下していくはずなので、そうなる前には、AIを文句の言わない同僚として良い距離感で付き合っていきたいと考えています。
そしてアニメに行き着いた
もちろん、映画は字幕ではなく吹き替えの作品を観ています。そして、いくつかの作品を観て感じたことは、俳優の顔の表情や所作などの機微を感じ取る必要がある作品は難しかったです。
そういう意味で、アクション映画はひたすらドタバタが続き、最後はそれなりにハッピーエンドというパターンがあるので、僕にとっては良い感じでした。
ただ、1点、問題があるとすれば、アクション映画は観客を飽きさせないように15分に1度、見せ場が用意されています。激しい銃撃戦や手に汗握る逃走劇が始まるたびに、僕の目はスマホに釘付けになり、手の動きは完全に止まっていました。
そこで最後に行き着いたのはアニメでした。アニメは1本20分から24分で構成されています。20分おきに主題歌が流れることで、集中力が途切れやすいADHDにとっては良いメリハリになっています。
その結果、学生時代に観たり観なかったりしていたものの、話数が多くて再挑戦を断念していた「ドラゴンボール」「ONE PIECE」「新機動戦記ガンダムW」も視聴できそうです。
また、気になっていたものの、なかなか観ようと行動を起こせていなかった「機動戦士Gundam GQuuuuuuX」、「アポカリプスホテル」にも挑戦できそうです。
そうそう、この前、検索結果に偶然表示された「終末ツーリング」を観たのですが、ものすごく面白かったです!
最後に
僕はマルチディスプレイで制作作業をしています。
マルチディスプレイとは、1台のPCに2台以上のディスプレイを接続することで、作業机が大きくなったような状態をイメージしていただくと分かりやすいかもしれません。
ADHDの特性によって抜けや漏れが多い僕にとって、右のディスプレイに指示書を開き、左のディスプレイで修正作業をすることで、これまで10点の修正指示のうち、4点見落としていたものが、1点か2点の見落としになります(ミスはするんかい!)。
僕が単純作業をする場合、左のディスプレイはPhotoshopを開き、右のディスプレイはSNSということがよくあります。単純作業とタイムラインが動き続けるSNSは相性が悪く、僕の集中力は1分おきに途切れます。
この状態は良くないと自分でも分かっており、何とかしなきゃとは思うものの、なかなか改善できずにいました。
実はこの状態を改善する意味でも、アニメの視聴は想像以上に役に立っています。
無限にスクロールができ、脳の報酬系を刺激し続けるSNSを視界から消し、アニメの「続きが気になる」という欲求に置き換え、「あと1話観たいからもう少しだけパス抜きを頑張ろう」と短期的な褒美を脳に与えることで、単純作業の面倒くささを克服しています。
「仕事中に映画を観たら永遠に減らないウォッチリストの整理ができる!」となんとなく始めたのに、まさかアニメが僕にとっての「ポモドーロ・テクニック」のような役割を持つなんて想像もしていませんでした。
思わぬところに、思わぬものが転がっているものですね。






