6月のある日の水曜日に、突然、無線ルータを介してインターネットに接続できなくなりました。いつもならルータを再起動すれば改善するのですが、その時はいつもとどことなく違う印象がありました。
今回の不具合では、ONU(ホームゲートウェイ)やルータを再起動してもすぐに改善せず、ルータにログインをして確認をしてもONUとの認証で失敗しているような印象でした。その後もああでもないこうでもないと30分程度試行錯誤したところ、急に接続できるようになったので一旦様子を見ることにしました。
ただ、僕はWebサイト制作を主業務とする在宅の個人事業主のため、インターネットに接続ができないと仕事ができません。
また、最近のAdobeをはじめとしたサービスはPCの起動時にインターネットを介して認証しているような挙動を感じていたので、数日間、認証ができない状態が続くとアプリが起動しなくなるのではないかという不安もありました。
さらに、ONUは2013年から使用しており経年劣化が気になっていましたが、NTT西日本などのWebサイトを確認しても、耐用年数を超えていても不具合が出ていない場合は交換対応ができないか、有償交換になると書かれていました。
そこで、今後、同じ問題が発生した際に、問題の要因がONUやルータ、LANケーブルのどれにあるかの判断をするため、大急ぎでAmazonで「WSR-6000AX」とLANケーブルを購入しました。
その後、数日間は問題なくインターネットに接続できていましたが、前回の問題から3日後の土曜日の23時過ぎに再びインターネットに接続できなくなりました。少しだけ様子を見つつ「もしかしたら朝になったら直っているかも」との一縷の望みをかけてとりあえず寝ることにしました。
しかし、なぜこういう問題は「もう寝ようかな」と思っている時間帯に起きるんですかね…
起きても状況は変わっていなかった
「こういう問題は夜中のうちに小さいおじさんか妖精が直してくれるはず」と信じていましたが、状況は少しも変わっていませんでした。
それどころか、中学生になってやっと自分のスマートフォンを手に入れたのに1ヶ月に3GBの通信量しか使えない次男が「Wi-Fiに繋がっていないじゃん!」とあわあわしている様子を見ていたら可哀想になり「ちゃんと確認しておくか」とやっとの思いで重い腰を上げました。
問題点を1つ1つ洗い出す
ルータを確認する
まず、どこに問題があるかを判断するため、新しいルータを使用中のルータと同じ設定にして、新しいLANケーブルで接続しましたが、状況は変わりませんでした。
これにより現在使用中のルータとLANケーブルは問題がないと判断し、次は数年ぶりにONUの管理画面にログインすることにしました。
ONUを確認する
冒頭でも書きましたが、今回のインターネットへの接続の不具合は12年近く使っているONUに問題があるだろうという確証バイアスというかある種の思い込みがあったのですが、ONUの設定を確認しても気になる部分は特にありませんでした。
また、ONUにルータ機能が備わっているということを忘れていたようで、数年ぶりにONUにログインするために、ONUとPCをLANケーブルで接続した際にインターネットに接続できることに気がつき、ONUも正常に機能していると判断できました。
この時点で「一体どこに問題があるんだ?」と一旦振り出しに戻りました。
インターネットの接続環境を確認する
ここまでの確認作業はスマートフォンを片手にインターネットで似たような事例を小さい画面め見ながら頑張っていましたが、ONUとPCを直接LANケーブルで接続することで、PCで調べることができるようになったため、作業効率が大幅に上がりました。
そこで、あらためて自宅のインターネットの接続環境を確認することにしました。まず、型番からONUの取り扱い説明書を探し出し、ONUのランプの点灯を確認しましたが、特に問題はありませんでした。
次にバッファローのWebサイトから使用中のルータの取り扱い説明書を探し出してランプの点灯や背面のスイッチの確認をしたところ「Auto」「Router」に設定されていました。この時点ではそれが何かしらの影響があるとは考えていませんでした。
ただ、その後の調査の過程で「OCN光で繋がらないのはこれが原因だった! そもそもV6プラスとは違うんです。」というブログを見つけたことで、背面のスイッチの設定が何かしらの問題になっているのではないかと当たりを付けて、取り扱い説明書を慎重に確認をしながら試行錯誤した結果、背面のスイッチを「Manual」「AP」に変更したことで、再びルータを介してインターネットに接続することができました。
ONUが壊れているという思い込みがあった
ONUとPCをLANケーブルで接続した際にインターネットに接続できたため、ONUが正常に機能していると判断していましたが、すでに12年近く使っているとの判断から「ONUとしては機能しているけど経年劣化しているはずだ」との思い込みがありました。
また、確認作業の中で、ONUの4つあるLANポートのうち、1つだけLANケーブルを挿しても点灯しなかったため「経年劣化している」という考えは確信に変わっていました。
そこで、ONUの交換を相談しようと、15年近く前の契約書を探し出し、NTT西日本のWebサイトから交換の申請を出そうと「お客さまID」を入力しましたが、契約状況が確認できないと表示されました。
ふと、以前、支払いをまとめるためにフレッツ光からドコモ光に乗り換えたことを思い出し、次にドコモ光のお助けロボットとの会話を経て、お客さまサポートに電話をすることにしました。担当の方に状況を説明する過程で、お客さまサポート、設定サポート、修理担当、交換担当と4人の方を経て、無事に交換していただけることになりました。
また、お客さまサポートと設定サポートの方のやり取りの間に自力で対応できたため、その旨をお伝えし、ONUの経年劣化の件をお伝えしたところ、スムーズに修理担当の方に繋いでいただき、ストレスはありませんでした。
なお、今回のONUの交換では、新しいONUが到着後10日以内で、7時から22時の時間帯に交換作業をしないと認証できないと説明を受けました。IPoEだからといって、いつでもIDやパスワードなしで認証できるわけではないため注意が必要です。
以前から気になっていた点がいくつかあった
「PPPoE」から「IPoE」へ
実は以前から気になっている点がいくつかありました。1つ目はONUの「PPP」が消灯していることでした。
以前は「PPP」は緑色に点灯していたと記憶していましたが、今回の確認作業の過程で「PPP」が消灯していると感じました。ただ、以前の状態を写真などに残していなかったため、それに確信が持てませんでした。
なお、今回の確認作業の過程で、僕が契約しているOCNでは2020年頃から接続方式が「PPPoE」から「IPoE」に変更されていると知り、それによって「PPP」が消灯しているのだろうと判断しています。しかも「IPoE」はIDやパスワードの認証が必要ないようで、知らないうちに色々なものの変化を実感しました。
ONUとルータではURLが異なっていた
2つ目はONUとルータのIPアドレスが異なっていることでした。
ONUは「192.168.1.1」でログインしますが、ルータは「192.168.11.1」でログインしていました。ルータ機能を持つONUのDHCPからIPアドレスが割り振られている場合、そのルータのWAN側のIPアドレスは「192.168.1.XXX」となるのが正しいはずです。
以前からどことなく気になっていたのに深く考えずに「使えているからまぁいいか」と判断をしていたように感じています。
使えているからまぁいいか
自宅にあるPC、タブレット、複数台のゲーム機、そして子供たちのスマートフォンと様々な端末がインターネットに接続されています。
妻はTVerやNetflix、子供たちはYouTubeを観ており、日々膨大な通信量が発生していますが、ONUとルータは文句1つ言わず働き続けてくれています。
そんな中でこれまで普通に使えていたものが、急に使えなくなり、あらためて「使えているからまぁいいか」と考えていたことを猛省しているところです。多分今だけですけど…
最後に
今回の問題では、先述のとあるブログの内容によって解決への道筋がつけられたと言っても過言ではありません。
「アウトプットを忘れてしまうかも」で書いたように、ブログを書かれた方は気にしていなくても誰かが書いたブログが誰かの問題を解決することがインターネットが持つ本当の力と信じている僕にとって、今回のことをどこかの誰かのためにブログに残すことにしました。
このブログが誰かの一助になることを願いつつ、そしてなにより数年ぶりに設定をしっかりと見直したことでルータのIPアドレスが「192.168.1.XXX」になりました。
これにより、当面は大きな問題が発生することなく利用できると信じて止みません。

