Webサイト(ホームページ)の制作にはある程度の費用がかかるため、Webサイトを制作、リニューアルすると、なかなか次のリニューアルをするタイミングを考えることは少ないと思います。
2000年初頭、様々な企業がこぞってWebサイトを制作していた頃であれば、Webサイトの公開後に定期的な更新作業を続ければ、10年近く利用できる場合もありましたが、一般的にWebサイトの寿命は3年から5年程度と言われています。
ただ、現在はWebサイトで利用できる技術が変化しており、また、各ブラウザの更新頻度が早くなっていることに加えて、PCよりもスマートフォンでの閲覧が増えるなど、様々な要因によりWebサイトを取り巻く環境が大きく変化をしています。
Webサイトをリニューアルには様々な理由がありますが、以下のような問題があれば、Webサイトをリニューアルする検討するタイミングではないかと考えます。
Webサイトを制作してから5年以上経過している
様々なもののデザインに流行があるように、Webサイトのデザインにも流行があります。
5年以上前に制作されたWebサイトであれば、スマートフォンでの閲覧に対応している場合もありますが、2017年当時は「レガシーブラウザ」と呼ばれるWeb標準に準拠していないブラウザでの閲覧も考慮する必要があったため、Webサイトに古い技術が使われていることがあります。2023年現在「モダンブラウザ」と呼ばれるWeb標準に準拠しているブラウザが多くのシェアを占めています。
レガシーブラウザとモダンブラウザで、同じデザインを表現しようとした場合、モダンブラウザで数行で済むことが、レガシーブラウザでは十数行、レイアウトによってはJavaScriptと呼ばれるプログラムも併用する必要があり、表示速度などに大きな影響が考えられます。
モバイル端末の画面サイズに合わせた表示ができない
2023年12月現在、「3050grafix」は、PCでの閲覧は約35%、スマートフォンでの閲覧は60%を超えつつあります。
また、近年のWebサイトでは「モバイルファースト」と呼ばれる携帯端末で閲覧された際の使いやすさを考慮した設計が前提になっていますが、これは、Googleが「モバイルファーストインデックス」と呼ぶ、2021年3月以降、Webサイトを「インデックス登録」「順位(ランキング)の決定」の判断に、モバイル端末で閲覧した際のコンテンツを使用する仕様に変更されたためです。
現在、多くのWebサイトがモバイル端末での表示に対応しているため、モバイル端末に対応したWebサイトにリニューアルをしても、アクセス数が急激に増えるとは言い切れませんが、モバイル端末に対応しないことによるデメリットを考えると、リニューアルをお勧めします。
Webサイトをほとんど更新していない
Webサイトの更新作業は、社外への情報発信の意味でも非常に重要ですが、社内にWebサイトの運営、管理、更新を専用にする部署がない限り、担当者は本業の片手間での対応になりがちです。そうなると、繁忙期などは本業が優先され、Webサイトの更新が後回しにされがちになり、次第に更新する方法も忘れ、Webサイトを更新することがなくなります。
そこで、CMS(コンテンツマネジメントシステム)と呼ばれるWebサイトの更新用システムを導入することで、Wordに文章を入力するような感覚でWebサイトの更新ができるようになります。
CMSを導入することでWebサイトの更新作業が楽になりますが、更新用システムのため、操作にはある程度の慣れが必要になり、また、CMSは、CMS本体、プラグインなどの脆弱性を利用した乗っ取りなどのセキュリティリスクがあるため、定期的なアップデートが必要になります。
ただ、CMSのアップデートによってWebサイトが閲覧不能になる場合があるため、アップデート前には必ずWebサイトのバックアップを行う必要があります。
また、CMSはCMS単体では動かず、PHP、MySQLなどのソフトウェアと連携して動くシステムですが、Webサーバの運営会社が、セキュリティのため、PHP、MySQLを強制的にアップデートする場合があります。
それによって、Webサイトが閲覧不能になる場合があるため、WordPressの保守、管理はWebサイト制作を専門に行う事業者への依頼を強くお勧めします。
最後に
多くの方が「Webサイトを公開する」をゴールに設定している場合が多いですが、Webサイトの公開は「Webサイトを公開する」のゴールであって、公開された時点から「Webサイトを更新する」がスタートします。
ここをうっかり勘違いすると、Webサイトをリニューアルしても意味がありません。